レーシック施設の選び方
レーシックの治療を受ける施設を選ぶにあたり、下記の事項を考慮してお決め下さい。
1、眼科専門医かどうか。医師の経歴・バックグラウンドが明らかになっているか
この手術は目に関する全般的な知識を持っている眼科専門医によって行われるべきです。何故なら近視だけではなく他の目の病気が潜んでいる可能性があるから、また予期せぬ時にそれに対し適切な処置が行うことが出来るかが重要だからです。日本眼科学会は眼科専門医が手術を行うことと規定しております。しかし、そうではない施設があることも事実です。
2、手術前にしっかりと説明を行っているか、質問にはきちんと答えてくれるか
この手術は健康な目に行う手術であるがゆえ、手術内容(良いことも悪いことも)を十分理解した上、納得して手術を行うべきです。つまり今後の医療全般に必要なインフォームドコンセント(十分な説明の後の同意)が非常に重要になってくるわけです。ですから十分な時間をかけて説明、面談(カウンセリング)を行ってくれるかどうかを医院の評価基準としてください。大丈夫だから私に任せなさいと言い、ろくに説明もしない施設は避けた方が無難です。
3、検査を綿密に行っているか
いくら最新鋭のレーザー機械等を使用していても、検査を十分に行わず、曖昧な検査結果をもとに手術を行えばよい結果が出るはずはありません。また、人間の目は常に一定条件であるとは限りませんので、十分な準備期間を設けて、綿密な検査をし矯正量を決定するとともに、手術に適応しているかどうかを見極めることが非常に重要です。安価だからといってツアーを組み、海外でろくに検査期間もとらず安直に手術を行う方もおられます。品物を買うのならそれでもよいのでしょうが、治す部分は皆さんのとても大切な目です。もし、何かが起こった場合、一生不便を感じて過ごさなければならないことをよく認識する必要があります。
4、手術室のクリーン度などの設備管理、手術機器の管理などをしっかり行っているか
合併症などを起こさず、良い結果を出すためには、手術室、手術に使用する器具などを十分管理する必要があります。また、エキシマレーザーはとても繊細な機械なので、常に一定条件の温度・湿度下で管理する必要があり、メンテナンスも非常に重要となります。海外から直輸入した日本で未認可の機械に関しては、とくにメンテナンスの部分で不十分になることが危惧されております。いわゆるディーラーを通さず購入した平行輸入車と一緒です。また、手術に使用する機械は世界中ほぼ共通ですが、手術室のクリーン度などの設備管理、手術機器の管理など、国によってはかなりずさんと聞いております。
5、実績数は多いか、学会活動などに参加するなど、常に研究・情報収集をしているか
何でもそうですが、医療においてその経験数というものはとても重要です。手術の精度、何か起こったときの対処など、知識とともに経験が必要とされます。ただし、実績数のみ多くても、常に研究を行い過去の実績を振り返りながら、その後にフィードバックしていなければあまり意味のある数字にはなりません。学会・論文等で発表を行っているかとともに、常に新しい知識・情報を入手する姿勢が感じられるかどうかも重要な評価基準となります。
6、手術までの流れが、患者の気持ち・心理状態に即した流れになっているか
患者の意向にかかわらず、強引にレーシック手術を進めるような医療機関は要注意です。
7、費用が明解になっているか?
8、角膜移植、白内障、緑内障などの手術を多数経験している医師が理想的。
レーシックは機械の優位性が施設の宣伝文句に用いられており、あたかも機械任せな手術のように思われがちですが、手術顕微鏡を使い、一定の技量を要する繊細な手術です。そのため、これまでに多くの眼科手術を多数経験している術者のもとで行われることが理想と思われます。また、万が一のことがあった場合でもそれに対し適切な処置を行えるかどうかもとても重要なことと考えます。
9、執刀医が後々の検査や、フォローをしてくれるのが理想的。
手術がうまくいったとしても、その後のフォローアップがおろそかになると良い結果が得られないことがあります。何にでも言えることですが、アフターケアがとても大切なのです。施設によっては執刀医がその後のフォローをしてくれなかったり、あまり接する機会がないところもあるようです。患者様の術後の状態を把握し、しっかり話を聞いてくれ、適切な対処をしてくれることが理想的と思われます。
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